今回は、小生としては、保険証や運転免許証に先んじて実現して欲しいと思っていますマイナカードを使った行政DXの姿を考えてみます。
DXの切り札は「窓口レス」だというのが持論です。その意味では、現在、どこの役所にもある各種申請窓口を無くすことだと考えています。役所に申請して取得する戸籍謄本、住民票、印鑑証明などの証明書や、転入転出届、、婚姻届、出生届などは、必要な項目や内容は全国共通ですが、自治体によってその申請用紙は統一されていません。加えて、申請受付担当自治体が特定されていますので、戸籍が遠隔地にある場合や単身赴任などで住民票登録自治体から離れている際には、郵送で申請するという手続きになります。又、証明書を取得するために、前もって取得する必要のある住民票や印鑑証明などがある場合には、その手続きも煩雑になっています。
そこで小生が提案したいのが「行政申請アプリ」です。アプリを全国共通の手続窓口とすることで、様々な手続き申請をどこにいても手元で行えます。更には、これらの申請を行う際に必要となる本人確認の為のマイナカードやパスポートの提示もアプリの中で吸収できます。申請する国民の立場からいえば、今よりも格段に利便性が高まります。
勿論、自治体側では窓口業務の大幅な効率化が可能ですし、転入転出届や証明書を取得するために必要な証明書類についても、システム上で参照するだけで無くすことが可能となるはずです。このしくみを実現するためには、全国規模でのITシステムの整備と法整備という大きく二つの課題があります。
ITシステムでは、「行政申請アプリ」という新たなシステム開発だけではなく、全国で稼働中の自治体システムの改修が必要となります。ITとしては、新規開発よりも改修の方が難しいという現実があります。某銀行や通信会社のシステム改修に伴う混乱でご存じのとおりです。自治体システムは、各自治体独自のしくみが内包されていますので、「行政申請アプリ」からの情報を取り込むしくみをそれぞれのシステムに合わせた改修が必要になります。更には、全国一斉に整備する必要がありますので、入念な準備作業が予想されます。改修後のシステム確認についても、自治体間での情報伝達含めた検証体制を確立する必要があるように思います。一方で、その為の予算確保についても地方議会の承認も踏まえ全国で足並みを揃える必要があります。法整備については、国会だけでなく地方議会での承認を必要とするでしょうから一筋縄ではいかない筈です。
このようにマイナカードによる行政DXは、自治体にとっては難しいシステム改修を伴いますし、国会だけでなく地方議会対応なども必要な政策決定になりますが、国民にとっては、利便性と全国規模での人員削減や申請書類のペーパーレスという税負担の節約という恩恵を受けると考えます。又、節約された費用で、過疎化に悩む地方自治体での新たな施策を実施する予算を確保出来る可能性もあります。困難な課題はありますが、絶対多数を誇る与党と行政改革をうたう政府には、もってこいの仕事だと思うのですが・・・
以上