スマホとデジカメ 営業雑感NO.206

 今回は、スマホの差別化要素として定着化したデジカメ機能について振り返ります。デジカメが登場するまでは、アナログ情報としては、光学レンズと感光フィルムの組み合わせで映像が記録されていました。光学カメラの分野でも小型化・携帯化の流れはありました。コンパクトカメラに始まり、使い捨てカメラが最終形として登場しました。デジタルカメラが登場した際に一番評価された利便性は、フィルムでは必須だった現像作業がなくなり、その場で映像を確認出来ることとフィルムでは12枚・24枚などと限定されていた被写体の数量制限から解放されたことではないでしょうか?しかしながら映像のデジタル化がもたらした効果はそれだけではありませんでした。

 小生の考える一番の変化は、動画と静止画の区別が無くなったことと考えます。ご承知のように動画の構造は静止画が連続した映像を、パラパラ漫画のようにコマ送りすることで目の錯覚を利用したものです。しかしながらデジタル情報ではこのコマという発想はなく、逆に動画から一場面を切り出したものが静止画という扱いです。但し、フィルムの数量制限から解放されたとはいえ静止画と動画ではデータ量に大きな差があることから、デジカメに搭載されるメモリ容量の制限とこれまでの光学カメラでの撮影操作を引き継ぐ為にシャッター操作が採用されていました。勿論、デジタル映像が普及する大前提となったのはデジタル情報のMPEGに代表される記録形式の標準化です。

 尚、MPEGは映像情報だけでなく音声情報も含めたものですので、前回の音声情報についても同列で扱われます。以前、デジタル化のお話の際に触れましたが、マルチメディア情報としてあらゆる情報を一元管理するのがデジタル化です。ここにデジカメに対するスマホの優位性が秘められています。スマホはデータ端末として開発されていますので、映像専用として開発されたデジカメよりも大容量メモリを実装することが前提となっています。加えてデータ端末ですからデジタル情報の編集機能も実装されています。更には、この編集機能は動画や音声についても同様に行えます。デジカメの利便性が光学カメラの小型化・携帯化の最終形として現像レスやフィルムレスを付加しただけの存在だったのに対して、デジタルデータの携帯端末として登場したスマホには設計基本機能が劣っていたと考えます。前回お話した携帯電話と同様です。加えて素人が手を出しづらかったハンディTVカメラの機能も有していました。デジカメも当初はレンズの高級化などで対抗していましたが、スマホでの複眼レンズの採用で差が埋められました。

 前回お話ししましたように音声データではアナログ情報を削ってデジタル情報が作成されていますので、アナログ情報が再評価されていました。しかし、画像データはフィルムそのものが粒子による記録でしたので粒子をより細かくすることで高画質を獲得しています。この粒子を細かくする高精細化については、デジタル情報では、ほぼ無限の可能性を待っていますので、映像情報に関しては、アナログ情報はやがて淘汰されると愚考しています。デジタルの優位性については、TVを中心に4Kや8Kなどで皆様ご存じのとおりです。但し、デジカメの生き残る道は残されていました。それは携帯電話機能を吸収したスマホの宿命であるネットワーク接続にあります。つまりセキュリティの確保です。ネットワークに非接続で映像情報を記録する装置として生き残ることが可能です。勿論、音声レコーダとの兼用になると思われます。

 上記のように個人で取得できるあらゆる情報をデジタル化して一元管理出来る携帯端末としたスマホは、それまでは音声や映像などバラバラに存在していたウォークマンやデジカメなどの各種携帯機器をそれぞれスマホの一つの機能として吸収しました。次回は、パソコンからの進化についてお話しします。

以上

2022年7月31日 | カテゴリー : ICT | 投稿者 : csf-ishii