今回は、これまでもこれからもIT活用の基本となるSI(システムインテグレーション)について考えます。IT用語辞典では、以下のように書かれています。
「システムインテグレーション【SI / System Integration】とは、顧客の使用する情報システムの企画、設計、開発、構築、導入、保守、運用などを一貫して請け負うサービス。」
これまでは、上記SI作業のなかでも設計・開発・構築に関わる作業が主体でしたので、SIer(セスアイヤー)とよばれるITベンダーが,SIをお客様から請け負うビジネス形態が主流でした。しかしながらクラウド時代を迎えた今日では、設計・開発に関する作業はクラウドサービスの中に取り込まれていますので、構築・導入に関する作業に主体が移ります。更には、これらの作業は顧客責任で行うことになりますので、SIerは衰退していき、利用者であるユーザ作業としてSIが必要になると考えています。
おさらいになりますが、ITが提供するものは、以下の3つに集約されます。
・あらゆる情報の二値化(デジタル化)
・永遠の記憶
・間違わない繰り返し計算の連続
これを業務に適用し、業務のQCDを向上させたものが、企業情報システムです。ここで、よく考えて頂きたいことは、これまでも、お客様は情報システムを買っているのではなく、業務システムを買っていたということです。これまではプログラムに代表されるプロセッシングとデータベースが付加価値の主役でしたので、情報システムを商品とする今のITビジネスモデルが成り立っており、お客様は、SI含めてベンダーに任せて情報システムを業務システムとして買っていました。今後は、お客様が本当に求めている業務システムをお客様自身でクラウドサービスを使って構築することが求められるように変化します。
その為になすべきことは業務理解に尽きます。SIはIT担当者が担うことになりますが、職種などに関係なく、情報システム導入の対象となる現場業務を理解することが必須となります。クラウドサービスの普及で現場業務に即したサービスが現場に直接紹介されることも増えてくることから、ベンダー選定にあたっても現場を巻きこむことが増える傾向にあると愚考しております。そこで、重要となるのが、システムを稼働させる為に必須となる各種マスタ類の整備、構築から運用後のバックアップや各種更新作業の手順と責任者の決定など、ITシステムを稼働させる為に必須となる運用ルールを決めることが必要となります。従来は、SIerが中心となって進めていた現場への啓蒙活動などもIT担当者の職務となります。加えて、セキュリティに関する同意書取得などの各種手続き、現場セキュリティ責任者の選定、システム利用者教育などを全社共通のしくみの中で考えることが必要です。特に、インターネット接続に関しては、ネットワークのセキュリティを必ず担保しないといいけません。
上記のように、これからのSIは、各種サービスや情報システムの業務への適用を目的として、構築・運用・セキュリティを主体に企業IT担当者が担うと愚考しております。
以上