今回は、前回の後半でふれました業務遂行において当たり前を造るということについて考えます。
スポーツ競技でトップアスリートを見ていますと難しい動作をいとも簡単にこなしています。小生のような素人では、余りに動きがスムーズなので、それが凄いことだと気付かない事もよくあります。スポーツだけではなく、最近、ミュージシャンが著名なミュージシャンについて解説をしている番組の中で、リズムの取り方やコード進行など素人とは全く違った観点でその凄さを解説しているのを聞きました。そして、凄さの原点にあるのは、今までの当たり前とは異なることをしていました。分野に限らずトッププロになるには、難しいことを当たり前にこなせるようになることが必須なんだと改めて考えさせられました。
小生は、井上ひさしさんの言葉である「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」をOJTにおけるバイブルとしてきました。結果的に自分の業務を観て当たり前にしていくことに通じるものでした。
そこで、当たり前にする為にすべきことを整理してみます。基礎は繰り返しです。運動では繰り返しはイメージ出来ると思いますが、業務遂行における繰り返しとは手順を決めることと、実施時期を定例化することの二つだと考えます。伝票処理を例にしますと、手順とは伝票作成の前後作業を決めることになります。事前作業としては、証拠書類の精査、予算確認、補足資料確認、送付先確認などです。事後作業としては、添付資料の確認、送付先の到着確認、決済期日確認などになります。、スポーツ選手がよくやっていますルーティーン作業と同様に、伝票作成の前後作業を均一化することを狙っています。作業員によく使う手法の指さし確認も事前作業の定例化の一つと捉えています。実施時期定例化としては、朝一、夕刻、週末、月初、月末などになります。無論、事前確認と事後確認期間も考慮して着手時期を決めることになります。定例化を行うことで、その日にやるべきことが決まりますので、業務遂行にメリハリが出てきます。加えて、仕事の振り返りも必然的に行うことになります。
次にやるべき事が、関連作業の洗い出しです。業務の成果はOUTPUTに宿ると以前にお話をしましましたが、一つのOUTPUTには、必ず前後のOUTPUTが存在する筈です。関連するOUTPUTの目的を理解することで、自分が出すOUTPUTのQCDを決めることが可能になります。勿論、OUTPUTを削減し納期短縮を図ることも可能となります。尚、小生は、業務における納期とは意思決定に至る期間と定義しています。
最後にやるべき事が、気づきの整理です。現場改善の手法として、ヒヤリ・ハットメモ、気づきシートなどの手法がありますが、自分の業務にこれを当てはめることをお薦めします。やり方としては、一日の終わりに振り返ることです。日報として、これを業務に組み込んでいる企業も沢山あります。
尚、当たり前は先輩からの引き継ぎや職場の教育で身につくことも多いのですが、自分で上記のような業務の当たり前を獲得し、自分の業務遂行に組み込むことが重要と考え、当たり前は自ら造ると定義しました。更には、当たり前を積み重ねることで、業務遂行の習慣化が出来るようになります。当たり前を集約した習慣化を獲得することと業務のプロになることは同義と考えています。
以上