窓口レス 営業雑感NO.159

 今回は、DX(業務のデジタル化)において、小生が最初に考えて頂きたいと思っています「窓口レス」についてお話しします。

 ひと昔前のIT化時代では「ペーパーレス」が大きなテーマでした。ペーパーレスのメリットを振り返ります。

1)作成・修正の容易性

それまで伝票入力が中心だった業務ITシステムに加え、ワープロの普及により、ビジネスに関連するあらゆる伝票・文書などの紙を無くすことを目標としておりました。但し、かな漢字変換ソフトも各社ワープロの特長となっていましたし、PCで動作するワープロソフトも各社が競っておりました。当然のことながらデータ互換性の問題が残っていました。

2)二次加工の容易性

二次加工としては、DM向けの差し込み印刷など文書編集が中心でした。伝票と容易に関連づけの出来る表計算ソフトも単純計算が中心でしたが一挙に普及しました。但し、ワープロソフト同様に各社が競合していましたので、データ互換性の問題は残っていました。

3)省スペース

検索ソフトと一体となった電子ファイリング装置などもあり、事務所にあるロッカー類を無くすという省スペースも大きなテーマでした。今では考えられませんが、各社とも資料庫や資料室など大きなスペースをとっておりました。

 上記のように、データ互換性の問題を含んでおりましたが「ペーパーレス」は、業務テーマとして取り上げられて、ITの普及を加速しました。

 DXについては、「ペーパーレス」のような象徴的な言葉は、まだ聞きません。各企業がHPを作成し始めた頃に少し言われておりました「ネット上営業窓口」という言葉とペーパーレスをひっかけて「窓口レス」という言葉を考えてみました。スマホ普及により、外食チェーン、アパレル、家電量販店、保険代理店、ホテルなどが盛んに進めていますアプリダウンロードですが、考え方を変えれば、各人のスマホの中に各社の営業窓口が出来たことになります。様々な課題は残っておりますが「窓口レス」のメリットを纏めてみます。

1)契約申し込みの容易性

ネット上の窓口には、時間の制限も地域の制限も存在しません。又、契約事項についてのヘルプ機能、ひな型・ガイドラインなどを整備することで、従来の実窓口で記入する申込用紙などよりも容易に作成できます。将来的には、マイナンバーカードなど本人認証の出来るものが普及すれば、もっと簡単になる筈です。特に、行政関連の窓口業務は、マイナンバーカードを使ってDXを行うと大幅な効率化が狙えます。例えば、引っ越し荷物を搬出した時に、スマホの世田谷区アプリに転出としてマイナバーカードをかざし、引っ越し先に到着した時に、長崎市アプリに転入としてマイナンバーカードをかざせば、転出・転入手続きもリアルタイムに簡潔することが可能です。

2)省力化

今後、大幅な人口減少が予想されますので、窓口業務のような単純業務については、無人化も見据えた省力化を早急に進めるべき分野と考えます。流通業に多い流行りのアプリについては営業業務に属しますので、対人折衝も残り完全無人化には至らないと思います。行政機関こそ、最初に考えるべきことが「窓口レス」ではないでしょうか?尚、各種予約業務についても「窓口レス」の重点対象業務と思います。

3)省スペース

リモート勤務の進展で既に始まっておりますが、支店・営業所、出張所など、事務所そのものが集約されつつあります。窓口業務が無くなれば、行政機関の建物構造も大きく変わる気がします。

 「窓口レス」を目標としたDXは、「ペーパーレス」と同じく、大きな業務改革に繋がるように愚考しております。法律や規制の課題は残っておりますが、技術的な環境は既に整っています。規制緩和が叫ばれて久しいですが、「窓口レス」を合言葉に行ってもいいような気もします。

以上