50年の変化(6)纏め 営業雑感 No.142

 今回は、50年の変化の振り返りを纏めてみました。この50年で家事の生産性は飛躍的に向上し、これに伴い家の様式も大きく変化していました。加えて、上下水道、電気、ガスなどの生活インフラも一挙に充実しています。この変化をもたらした一番の要因は電化です。

 電化の進化は以下の手順でなされると考えています。

省力化 → 時間短縮 → 小型化 → 無人化

これまで振り返りました冷蔵庫、洗濯機、掃除機などの家庭用電化製品の変遷を見て頂ければ、ご理解頂けると思います。実は、ICT関連機器も電化製品ですので、全く同様の変遷をたどっています。この50年は生活の変化が中心でしたが、ICTの活用でこの先の50年は、会社・社会・政治・国家など、もっと大きな変化がもたらされることになりそうです。

 電化の最大の課題は、発電と電力供給です。循環型社会の実現に向けて発電について見直されることは多いのですが、電力供給については、あまり着目されていません。しかし、電化を支える電力供給網の整備と維持には膨大なコストがかかっています。これまで、発電と電力供給は両方とも電力会社に帰属していましたが、自由化と規制緩和の動きの中で、発電と電力供給は会社としては分割されることになりました。しかしながら、地域割りでの既存の強固な産業構造の打破には至っておりません。福島の問題でも、あまりマスコミには取り上げられておりませんが、東京電力と東北電力の利権関係が複雑に絡んでいるように思われます。

 電化に向けての今後の動きについては、以前にもお話をしましたが、以下が技術課題と考えます。

1)直流化

 現在の電力供給は交流です。ところが、多くの電化商品は直流で動いています。従って、交流を直流に変換する為の電源トランスが、全ての電化製品に搭載されています。パソコンやタブレット、スマホなどで別売や添付品になっています電源アダプタは、電源トランスです。又、電力供給網は山の上の鉄塔や町中の電信柱など全て交流で構築されています。

2)蓄電装置

 電気は遠くに運ぶほど電力は減衰していきます。又、電化製品を使用していなくても消費されます。従って、電力を溜めるバッテリーや電池などの蓄電装置が必須です。消費電力が微弱なものはボタン電池など技術革新が進んでおりますが、消費電力の大きなものについては小型化が重要なテーマとなっています。

3)無線化

 コンセントや電源ケーブルに代表されるように、これまでの電力供給は有線が前提でした。ところが、スマホで見られるように無線での電力供給が実現しています。もっと大規模な無線での電力供給が可能になれば、例えば、電気自動車は、宇宙空間に浮かぶ太陽光発電装置から地球上のどこにいても電力供給を受けることが可能になり、電気ステーションは必要なくなることも考えられます。有線設備は敷設と維持にコストがかかる為、無線での電力供給は重要なテーマと愚考しております。尚、無線では有線に比べ供給時の電力減衰は非常に少なくなります。

 以上三点の技術課題がクリア出来きた際のキーワードは「地産地消」と愚考しております。消費する分だけ消費地で発電出来れば発電装置も小規模なものでよくなり。電力供給網も範囲が狭くなります。新しい発電装置を大量にばらまく必要はありますが、維持コストは少なくなるうえ、人口増減や天災への対応など運用の柔軟性も高まります。その為には、これまでの電力会社による産業構造を根本的に見直すことが優先されると思います。技術革新との絡みも判断し産業構造の変化を考えることは、経済課題ではなく、大きな政治課題と考えるのは小生だけでしょうか?

上記のように電化について考えてきましたが、余りにも電化に偏っているため、電気に変わる新しいエネルギーを求めることもこれからの大きな課題のように思われます。

以上

2021年4月25日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii