今回は、洗濯と空調と掃除の50年の変化を振り返ります。この三つの分野は画期的に変わった分野だと考えています。家庭での空調という概念は、全く新しく登場した分野です。
先ず、洗濯について振り返ります。今では殆ど見かけませんが、長屋では井戸のそばに共同の洗濯場があり、絶好の井戸端会議の場でした。水道の普及でそれぞれの家庭に移行していきました。道具は、たらい・洗濯板・大きくて硬い石の塊のような洗濯石鹸の三つでした。又、洗濯物を干す場所は、物干し竿をかける柱が裏庭にあり、屋根の上に物干し台と呼ばれる簡単な櫓のようなものも一般的でした。物干し台に上がって夜空を眺めていたものです。
その後、洗濯機が登場します。最初に登場した洗濯機には、洗濯槽の上部に手回し式の二本のゴムローラがあり、このゴムローラの間に洗濯物を挟んで手で廻して絞っていました。シーツなど大きなものを絞るには、結構な力がいりました。その後、二槽式と呼ばれる洗濯槽と回転式脱水機がセットになったものが一般的になった後、全自動式として洗濯・脱水一体型となり今に至っています。洗濯槽も斜めになり、前面操作で乾燥機まで一体型のホームランドリーも一般的になりつつあります。
洗濯をする仕組みもプロペラが底についており、かき混ぜて水流を起こすものから、シャワー式やドラム式など様々に変化をしています。それに合わせて洗剤も様々に変化しておりますが、最終的には水を使わない洗濯装置も出てくるように思います。水を使わなくなれば、脱水・乾燥も必要ありませんし、水道が必要なくなり、汚水も出ませんので循環型社会の実現に向けては画期的なものとなる筈です。
次に、空調について振り返ります。私の子供の頃は、道路も舗装されているのは大通りだけで、路地道は未舗装でした。その為、夏の朝の水撒きは当たり前でした。又、路地に縁台を出して家の前で団扇片手に夕涼みというのも一般的でしたし、夏の風物詩といえばたらいで身体を洗う行水でした。冬は火鉢に炬燵でしたが、家庭燃料としては、炭が一般的でした。
冷やす方では、扇風機が登場し、クーラーの登場となりますが、その間には水を溜めて風を冷やす冷風扇なども登場しました。冷却装置は家電中心でしたが、温める方は、様々なエネルギー資源が使われています。先ず、ストーブとして、ガス、電気、灯油と三種が登場します。一時期はガスが流行りましたが、その後は灯油に変わり、今では電気が中心と考えます。受験深夜勉強では、腰から下がすっぽり入る寝袋を半分にしたようなものにヒータのついた足温器が活躍しました。炬燵は、石炭から電気に変わり赤外線炬燵が一般化しています。そんな中、火鉢が消えていきました。その後、クーラーと温風機が一体になったエアコンが登場します。電気カーペットや床暖房なども登場して現在に至っております。更には、加湿器、除湿器、空気清浄器なども登場しました。地球温暖化の影響もあり、この先の空調装置については予測が難しいのですが、この分野は、各家庭や建物単位の空調から都市空調など、地域全体を考えた装置も登場し、最終的には気象制御の方向に進んでいくように想像しております。
最後に掃除を振り返ります。こちらは、箒と塵取りから掃除機に変わってからは、大きな変化は起きていませんでした。最近になってサイクロン式やAIを活用したロボットなどが登場して変化の兆しが見えています。但し、掃除の世界は、ごみ処理問題と大きくかかわってくることから、一時期登場していたマンション全体にパイプを張り巡らし各部屋に掃除コンセントを配置していたような建物全体でゴミ処理と一体化して考えた装置が登場すると思います。
以上