コロナ禍の中で、閉店を余儀なくされた老舗料理店や旅館などのお話しお聞きすることも増えてきました。今後は、中小企業の倒産も予想されます。そこで今回は、コロナ禍に対する企業活動の見直し方法のご参考として、小生の本業であります既存ビジネスの見直しと変革に至る考え方の基本をお話ししておきます。
小生は、以下の手順でビジネスを規定しています。
1)付加価値源泉の明確化
先ず商売の大前提となる「商品」と「お客様」を明確にしてその特性を整理します。尚、コロナの影響においては、この部分から見直すことは少ないと思います。以下はITベンダーでの例です。
「商品」 お客様へのサポート力(導入時及び運用時)
商品特性 ①導入時に大きな工数が必要。
②定期的な法改正に準拠することが必須。
③技術革新が激しい。(クラウドサービス、ウェアラブル端末、AI等)
「お客様」県下の企業
市場特性 ①人の繋がりが商売に大きく影響する。
②中小規模企業が大半。
③中央からの便数やダイヤが少なく日帰りが困難など時間距離も遠い。
2)付加価値要素の明確化
QCDに即して付加価値を明確にします。小生のようなコンサル稼業では、付加価値は全て個人に帰属しますが以下のように整理出来ます。コロナの影響による見直しはここでも少ないと感じています。
Q要素 ①業務知識(PKG適用支援・運用指導・操作教育など)
②業務コンサル(法改正対応・現状分析・改善案提示など)
③商品知識(仕様、価格、競合、運用事例など)
D要素 クイックレスポンス
C要素 月額サポート料
3)差別化戦略の明確化
コロナの影響が最も大きいのは差別化戦略に尽きると考えています。例えば、飲食業におけるQ要素として大きい「居心地の良さ」は、グループ別のテーブル配置などから三密を避ける方向に変化します。店舗販売からデリバリに切り替えるのも差別化戦略の一つです。留意しなければいけないことは、これまでの強みが弱みに変わることが多いことです。
4)販売活動指標の設定
売上高や損益などの経営指標は変わりませんが、差別化戦略が異なれば、稼働率や効率など差別化に関する指標は、当然のことながら変わります。新しい差別化戦略に即した指標を新たに設定することになります。従来の指標との整合性は取れません。
5)パートナ戦略の見直し
差別化戦略を実行するにあたって考えるべきものがパートナ戦略です。商品特性・市場特性を鑑みて考えることになります。コロナ禍における変革の一番大きな要素と考えています。特に、ネットの活用によるダイレクト販売が増えるものと想定しています。
7)組織戦略の見直し
いうまでもなくコロナの影響が既に色濃くでているのが、従業員削減などの組織戦略になります。リモートワークによる事務所縮小、印鑑廃止に伴う権限移譲などにより、組織形態も大きく変化する可能性があります。キーワードとしては、マトリックス型組織と多能工化が挙げられます。
以上、大まかに検討項目を箇条書きにしましたが、コロナ禍における企業活動は、差別化戦略、チャネル戦略、組織戦略の見直しになると愚考しております。
以上