精霊流し 営業雑感No.107

 昨日8月15日は、長崎の重要な年中行事のひとつである精霊流しが開催されました。今年は、コロナ禍の影響で、時間帯を短くしたり、精霊船の間隔をあけたりと制限が設けられておりましたが、無事、終わりました。

 全国各地にお盆の風習として、迎え火、送り火、精霊流しと様々な行事があると思いますが、長崎の精霊流しは、独特ですのでご紹介させて頂きます。

 長崎では初盆を迎える家庭では精霊船を作ります。大規模なものは10mを超えるものもあり、数百万かけて作成されるものもあります。個人での負担を考慮し町内会単位で複数の方を一緒にしたものもあります。この船を山車や神輿のように関係者が集まって町中を練り歩くのですが、この時に爆竹を鳴らしまくります。見物客に投げつけたり、見物客が逆に投げつけたりもします。又、一箱全てを一斉に頭の上で鳴らす猛者もいますので、町中が爆竹のけたたましい音と火薬の臭いに包まれます。コンビニでは耳栓が売られており、観光客の多くはこれを買って見学しています。今年は、さすがに観光客は少なかったようです。

 余談になりますが、お墓参りでもお墓の前でヤビヤと呼ばれるロケット花火を飛ばします。道路沿いのお墓では道路に向かって飛ばしたりもしますので、知らないとビックリします。長崎には花火屋さんも多く、年間売上の半分以上をお盆で稼ぐそうですが、今年は厳しかったと思います。最近は、火の用心の意味もありお寺によってはヤビヤを禁止しているところも出てきました。私はてっきり中国の影響だと思っていたのですが、お墓参りと花火や爆竹の風習は中国にもないようで、中国で旧正月を祝う花火と爆竹が日本のお盆の墓参りと合体した長崎独特の風習のようです。

 精霊流しの後始末ですが、石畳の多い長崎ですので、市が大量の人員を雇い、沿道の爆竹のカスを深夜に清掃しています。加えて長崎には今でも路面電車が走っており、レールの隙間のカスも始発までに、きれいに取り除かれています。精霊船も以前は各々海に流してそのままだったようですが、やがて沖合で回収されるようになり、その後、流す場所も波止場の一カ所に決められて、港内で直ぐに回収されるようになっていました。数年前には流すこともなくなり、波止場の突堤に集められて回収されています。

 長崎では「おくんち」に次ぐ一大行事で観光客も多かったのですが、今年は、当初中止も検討されました。しかし、初盆という宗教色の強いものであり、観光色を弱めて行われました。

 最後に、さだまさしの精霊流しという歌が有名ですが、私の歌の印象では爆竹のイメージは全くありませんでした。しかし、こちらに来てLPをよく聞き返しますとイントロの部分に、確かに爆竹の音が入っていました。

以上

2020年8月16日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii