リーダ心得 営業雑感No.95

 今回、いわくつきの検察TOPの不祥事が暴かれました。そこで、私の考えるリーダの心得を纏めてみました。ここでいうリーダとは管理職だけを指しているのでは無く、社会人は仕事や地域社会でリーダの役割を全員が担うことがあるかと思いますので、その際のリーダの心得です。

 先ず、認識頂きたいのは「リーダを評価するのはフォロワーだ」ということです。つまり、ついてきてくれる方がリーダを評価するということです。組織でいえば部下に評価される存在であるということです。後ろを見ると誰もいないでは仕事になりません。リーダには、大きく二種類のタイプがあります。中国史では項羽と劉邦が判り易いです。果断に一人で決める項羽と常に部下に支えられる劉邦に分かれます。最終的には、項羽は部下に裏切られて劉邦に負け、劉邦は天下をとった後に、覇業達成に功績のあった部下を大量粛清しますので、皮肉な結末をむかえます。二人ともに共通していえるのは、活躍している時は、優秀な部下がいました。ヒトラーのような独裁者にもヒムラー、ヘーリングなど優秀な部下がいました。ヒトラーは大戦途中からこれらの部下を粛清していき敗戦を早めたとも愚考しています。我が国では、信長、坂本竜馬などが前者で、家康、初期の秀吉などが後者だと考えます。秀吉については、関白以降は前者に変わりますので、部下の顔ぶれも変わります。この変貌に豊臣政権の短命が原因しているようにも思います。以下、前者を信長型、後者を家康型と呼びます。

 リーダシップを発揮する際に、一番大切なことは、誰かついてきてくれているかを見極めることです。加えて、ご自分のリーダスタイルは、どちらのタイプかも決めておく必要があります。家康型を目指す方は、早めに、相談相手を特定しておくことをお勧めします。家康には、謀将が常に横にいましたし、初期の秀吉では、軍師の官兵衛、半兵衛の二兵衛が有名です。家康型には、軍師的存在が必須と考えます。

 次に認識頂きたいのは意思決定です。どちらのタイプであれ、決めるのはリーダです。リーダが決めて責任を取るのが組織の基本です。決めたことを部下と共有することも重要です。特に、家康型ではこの共有が無いとなにも出来ません。信長型の場合は、率先垂範で部下を率いる形になりますので、意思決定事項の共有を嫌う方もおられます。

 最後に部下の性格を見抜くことです。以前、従業員には、自分の仕事に生き甲斐や誇りを求めるプロ型と、生き甲斐や誇りは仕事以外に求め、仕事は生活の糧を稼ぐ為と割り切っているレイバー型の二つがあるとお話ししました。どちらのタイプかを本人に確認しておくことも重要です。こちらで判断するより本人に確認することをお勧めします。いずれのタイプでも基本は「ほうれんそう」に尽きます。こちらから聞くポーリング型もよし、報告を待つレシーブ型もよしですが、納期だけは決めて仕事をすることが必須です。但し、レイバー型の部下の場合は、こちらから明確な指示と納期を示し、こちらから常に確認するポーリング型がむいています。又、家康型の方は、軍師的部下のいないレイバーだけの組織を率いることにはむいていません。ですからコンビニや外食チェーンなどではバイトであろうとも、リーダ役割の方には洗脳的とも思えるプロ意識を植え付けて、部下を引っ張るしくみにされています。

 部下の見極めで難しいのは、ゴマすり型部下と敵対型部下の扱いです。好き嫌いに直結するこれらの部下については、好き嫌いの克服が課題となります。リーダシップにおける好き嫌いの克服は、会話の多さしかありません。特に、嫌われていると感じているときは、仕事の会話を増やして下さい。例え、言い争いになったとしても会話は無駄にはなりません。但し、仕事以外の会話は逆効果になることが多いので留意が必要です。

 今までは、以上だったのですが、最近の政治家や官僚の不祥事を見るにつけ、これらに加えて、リーダとしての資質で重要なのは、モラルだと考えるようになりました。上記心得は、一つのテクニックですが、モラル不在のテクに長けたリーダには、うんざりします。リーダを評価する際に、モラルを最重視するべきだと愚考しています。リーダにとってのモラルとは覚悟のようなもので、厳密に職務に忠実であることが必要だと感じています。慣例や一般的には許されるようなことも、リーダであればこそ厳密に行うことが必要なように感じています。「清濁あわせ飲む」という言葉がありますが、これは自分に対してではなく、部下に対する心構えだと思います。部下からも、リーダのモラルについて厳密に評価し、決して馴れ合いを許さないことが必要だと感じる今日この頃です。

以上