人生観 営業雑感No.90

 今回は、小生66歳を迎えての人生観を纏めました。コロナ騒ぎで何とも言えない世の中ですが、与野党ともに頼りないという、今の政治状況を招いた有権者責任を噛みしめながら振り返ってみます。

 最近思うことは、「人生は自分磨きである」ということです。これまでに経験したことや、その時々の判断は、結局は、今の自分に戻ってきています。持論である「他人は変えられない、変われるのは自分だけ」ということにも通じます。「自分磨き」とは、自分を常に見返すことです。自分を見るには、鏡がいります。小生、鏡は「他人」と「本」の二つと考えています。

 「男子三日会わざれば、括目して待つべし」という言葉があるように時間の経過で自分も人も変わります。「他人を鏡にする」ということは、相手の変化を見るよりも、相手の反応から自分を見つめることだと考えています。以前会った時の印象と今の印象の違いを見て、それが相手の変化によるものか?自分の変化によるものか?を見極めることになります。他人で一番重要な鏡は、家族だと思うようになりました。以前なら、人脈としていたところです。コロナ待機で自宅に居る時間が増え、家族関係もストレスになっているというニュースを見ますが、小生自身も含め、家族を自分の鏡とする習慣が薄れていることは、怖いことだと思います。他人と違って家族はいつも一緒にいることが当たり前になっています。家族との過ごし方については、仕事一辺倒だった小生にとっては反省ばかりです。仕事上でのお付き合いにおいては、「自分磨き」を意識するようにしておりましたし、鏡になって頂けるのは人脈だけという自覚も持っておりましたが、家族の場合、時間経過が少ないので気づきにくいものなのかもしれません。数年でしたが単身赴任をしていた時期があり、帰省した際には感じていた筈ですが、家族の変化ばかり見ていたように思います。他人を鏡にして自分を見ることは、簡単なようで難しいものです。特に、家族は難しいと思います。世襲制の良さは、案外、家族と人脈の一体化にあるようにも思えてきました。尚、政治家と名の付く方と全く話してこなかった(避けてきた)ことが、有権者責任を果たせていない一番の問題と認識する今日この頃です。

 「他人」に比べ「本」は、鏡にしやすいです。「本を鏡にする」行為の第一歩が読書です。本だけではなく、新聞・雑誌・マンガなども含め、他人の書いたものを読むということです。その中で鏡になる本とは、愛読書のことです。愛読書とは、何度も読み返す本をいいます。毎年ある時期に読む本を決めておくと便利です。同じ本を読んでも、読んだ時々により、登場人物の評価が変わったり、読後感が異なったりしますので、自分の変化を知る上で極めて有効な手段であり、鏡そのものと考えています。

 以前、「論理的思考法と読書のすすめ」にも記載しましたが、再度読書について持論を書いておきます。

 読書力と理解力は緊密に関係しており、読書力を高めることが理解力を高め、その結果、コミュニケーション力を高めることにもなります。読書力はQCDのQとDで評価出来ます。つまり、読書力の高い方は、読むスピードが速く、内容理解もそのスピードで同時におこなえています。読書力を高めるには、先ずは読むスピードを上げることをお勧めします。スピードを上げるには、判らない言葉や表現があっても読み飛ばすことです。最後まで読んでから、やっぱり判らない言葉や表現を調べることです。そのほうが、調べたことが後々まで頭に残ります。都度、調べるとその場限りになったり、全体を理解するうえではどうでも良かったりもします。読書嫌いの原因の多くは、この調べることが面倒だからと言われています。新しく知った事は既に知っている事とリンクして、初めて知識に変わります。後で調べるほうが、その意味でも有効です。

 知識を深めるということは、このリンクを多くすることと同義です。新しく知った事を、出来るだけ多くの既に知っている事と結びつける作業となります。読書はこの知識蓄積において、手軽で有効な手段と考えています。因みに、最も有効な手段は会話ですが、こちらは会話の出来る人脈の数に限りがありますので、読書で得た知識を、その分野で知識のありそうな方との会話で補完するのがいいでしょう。仕事においてはリスペクトしているお客様との会話が一番です。

 読書力は、習慣によってしか高めることが出来ないと愚考しております。毎日最低一回は何かを読むことが必須です。その意味でお勧めしたいのが新聞の社説を読む習慣です。小生、中学三年の時の恩師に「社説を読んで30字以内に纏める」ということを毎日の宿題にされておりました。最初は判らない言葉も多く苦痛でしたが、上記のスピード優先の考えに至ってからは、10分程度でとにかく仕上げることを優先しましたので、何とか続けることが出来ました。当初は赤ペンだらけでしたが、半年くらいで合格点を貰えるようになりました。中学を卒業してからも、暫くは日課としていました。実は、この経験が、小生の「生涯これ勉強」の姿勢を貫く上で最も役立ったと思っています。社会人になってからは、社説に代わり、月10冊~20冊の文庫を読むことにしていました。

 習慣が出来ると、次に読む対象を増やしていくことになります。ここでは、マンガを含め特定の雑誌がとっつきやすいかもしれません。読む本の数を増やすには、作者やジャンルを絞って読むことをお勧めします。ジャンルを絞るとは、一般的な時代物やSF等の分類の他に、例えば、織田信長について書いてあるものを続けて読むとか、時代を明治維新に絞って読むとかになります。こうすることで、必然的に関連した知見が多くなり、知識を深め易くなります。本を読むことで、頭に汗をかくことが出来ます。身体であれ、心であれ、汗の数で強さと幅が決まります。汗は嘘をつきません。

 「本」で自分の変化を見つめ「他人」とより良い関係を築いていくことが、人生における「自分磨き」と愚考しております。

以上

2020年4月19日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii