今回は、仕事の上での優先順位を決める基準につき、小生の考え方をお話しします。
先ず、優先順位は何故決めなければいけないのか?その背景にあるものについて考察します。仕事の優先順位で割振られるのは時間です。人生70年としますと一生の内の1時間は僅か613,620分の1です。加えて、人生の1時間は分母が、どんどん減っていきます。還暦を過ぎた小生などの分母は8万程度です。「時は金なり」「光陰矢の如し」など時間についての格言は多いですが、人生における時間を出来るだけ有意義に過ごすために優先順位が存在していると愚考します。お客様の時間を大切にすることは無論のことです。
次に優先順位で決められた結果としての目標は何かです。これは納期厳守です。全ての仕事には納期があります。明確になっていないものについては自分で決めることをお勧めします。結局、優先順位を決めるとは、複数の案件の納期を判断し、どの案件の納期厳守を優先させるかを判断するものです。必ずいずれかの案件の納期が順守される必要があり、折角、優先順位を決めてもどの案件も納期が守れないのであれば全く意味がありません。全ての案件納期が守れるように調整できればベストですが、通常は、一つの案件納期を守る為に、いくつかの案件の納期調整が余儀なくなされます。前置きが長くなりましたが優先順位を決める要素の説明をします。
1)基本要素 納期と工数
当然ながら納期の迫っているものが優先されます。しかしながら納期厳守の為には残作業を完了する必要があり、残工数を把握することが必須です。作業の難易度や必要工数によっては、納期に余裕のある案件を優先すべき時もあります。時間軸と工数軸が納期管理の基本要素となります。
2)案件目的
仕事の案件には、必ず目的と納品相手が決まっています。納品相手による優先順位は、次のとおりです。
第一 お客様、第二 取引関係会社(パートナ、メーカなど)、第三 社内
但し、社内案件であっても予定の決まっている定例的なもの(経営会議など)は、お客様と同等に第一位で優先されます。その時のお客様の状況により判断する必要があります。
3)案件状況
案件状況とは、その案件が商談ステップのどの段階か?を判断するものです。以下のように職種により優先順位は異なりますので、お客様案件であっても調整が必要です。
営業職の場合 第一 商談中、第二 契約済、第三 検収済
サポート職の場合 第一 契約済、第二 検収済、第三 商談中
4)案件内容
案件内容とは、案件の種類で分類するものです。何を置いてもトラブル対応が最優先です。
第一 トラブル、第二 手続き関連(見積・契約など)、第三 内容吟味
以上が、優先順位を判断する際の案件要素になります。
少し横道にそれますが、時間について、概念や管理方法を私見として纏めました。
1)大前提 「時間は、全て自分の管理下にある」
時間は与えることも与えられることもなく、各人に平等に存在し、その使い方も各人に任されているということをご理解下さい。小生、禅の精神のひとつには、時間の使い方を一生考え続けることが含まれると考えております。尚、仕事の遅れについて、お客様や関係者からの回答待ちを理由としてあげられる方が多いのですが、基本、それぞれの人の時間はそれぞれの人の管理化にある事を思い浮かべて頂き、人に頼んだことについての納期管理は頼んだ方の責任と考えます。
2)時間の本質 「時間は、滞ることなく流れている」
時間は留まることなく流れています。その流れは、現在の地球においては時計において一定です。時計で時間を管理している方々は、平等に同じ時間の流れの中におり、時間に差別は一切ありません。仕事の早い人と遅い人の違いは、同じ時間に詰め込む仕事の密度が濃いか薄いかです。
3)時間を管理するとは?
時間も仕事も流れているということを強く意識することです。流れの方向を決め、せき止めないようにすることが時間管理の基本です。但し、時間は一つの流れしかありませんので、複数の仕事を進める為には順序を決める事になります。又、仕事の流れは、お客様毎にも業務毎にも異なっておりますので、順番に流した案件を繋ぎ合わせた時に、それぞれの仕事の流れが想定した速度で滞りなく進んでいることも重要です。つまり一定の速度で流れる時間の中に、複数の仕事を分解して順々に流しながら、様々な速度を持った複数の案件を案件毎にスムーズに流れるようにすることが時間管理です。
「シングルタスクで流れる時間をマルチタスクの仕事に対応出来るように、仕事を分解し予定を決めて、自分の時間を自分で順序と配分を決めて実行していくこと」が仕事での時間の管理と小生は定義しています。その為のいくつかのコツを整理しておきます。
・クイックレスポンス
仕事の流れを阻害する最大要因は、会話のキャッチボールが出来ないことです。回答忘れを防ぎ、流れをスムーズにするコツがクイックレスポンスです。
・途中経過報告の励行
頼んだ方からすれば、直ぐに結論が出ればいいのですが、回答待ちの時間が一番気になる時間です。経過を都度報告することも、流れをスムーズにすると共に繋ぎの整合性を担保します。
・納期の明確化
お分かりの通り、流れをスムーズに運ぶ為のガイドラインになりますし、繋ぎ合わせの漏れや不整合が無くなります。
・計画的アポイント
常に先にアポをとってから仕事を進める癖をつければ、時間との付き合い方が劇的に変わります。アポはメールを使うのが効率的です。
・待ち時間を無くす
待ち時間は無駄な時間です。待ち時間を無くす工夫が時間に流されることを防いでくれます。
4)時間の共有について
仕事とは、お客様及び関係者との時間の共有に他なりません。お客様の時間を無駄なく大切にするということが、顧客満足度向上の第一歩です。面談を第一義に考える風潮があるようですが、案件毎のスピード感ということを考えますとメールなどのICT活用をもっと考えた方がいいと思います。地域と時間の壁を超えることができます。時間の壁とは、睡眠時間や勤務時間など個人毎の生活リズムとご理解下さい。時差は一番判り易いです。ICTと面談を上手に組み合わせることが必要でしょう。但し、ICT活用については、お客様の価値観として、時間共有のコミュニケーション手段をどのように考えておられるかを掴み、お客様に合わす必要があります。最近の若い方の傾向としてラインやフェースブックが一番という傾向は、小生は好みません。
太陽の運行など時計で定義されていない時間に身を任す生活はいいものでしょうが、世俗に生きる小生には、未だ到達出来ない境地です。
以上