座右の銘 営業雑感No.45

 令和、最初の雑感です。近い将来、昭和生まれと言われるのでしょうネ。長い連休、皆さんは、どのように過ごされましたか?小生は、自宅でノンビリさせて頂きました。

 今回は、「座右の銘」について、お話しします。先ずは、小生の独断も含め、漢字一文字ずつの意味を考えます。「座」とは自分の位置のことで、自分の核という意味もありますので、ここでは自分自身と考えればいいと思います。次に「右」ですが、これには面白い意味があります。なぜ「左」ではないのでしょう。ヒントは、右大臣と左大臣、どちらが偉いか?を考えて下さい。答えは、右大臣が偉いのです。その由来は、古代中国において、帝が正面に座り、文武百官が両方に居並ぶ会議形式で国の運営が、毎朝話し合われました。これが朝議で、朝議を行う場所が朝廷です。この時、帝は北を背にし、南面して座りましたので、臣下から見ると帝は北におられ、太陽の上る東側は、北に向かって右側ですから、帝の右側に居る方が偉いとされました。最後に「銘」は、その字の顕すとおり名前で金を稼げる名のことです。一般的に使われているブランドと同じと考えて下さい。以上を組み合わせますと「座右の銘」とは「自分自身の核(考え方の根本)を顕かにする、一番大切な言葉(自分のブランド)」となります。

 少し脱線しますが、朝議とありますように、産業革命以前は、世界中、どこでも、支配者側の仕事は午前中だけでした。日本も明治以前は、武士の仕事は、午前で終わり、午後は道場や学問所に行っていました。百姓、町民は、勿論、1日働いていました。ギリシャ・ローマから中国まで、何故、午前だけだったのか?不思議ではあります。

 小生の座右の銘は「一期一会 いちごいちえ」と「天上天下唯我独尊 てんじょうてんげ(が)ゆいがどくそん」です。この二つの言葉の解釈は、事あるごとに変化してきました。解釈が変わるということと、自分の思いが変ることは、表裏一体ですので、自分の変化と捉えています。

 最初に出会ったのは「天上天下唯我独尊」です。これは、釈迦の悟りの一つです。

「この世もあの世も、全ての世界に自分だけが、只一人で存在している」

という意味です。中学時代に、この言葉に出会ったときは、救世救民を本意とする宗教の教祖の言葉としては、解釈に困る全く意味不明な言葉でした。やがて、教祖の教えではなく、悟りの言葉であることから自分自身で考えるべき言葉であると理解しましたが、それでも独善的で好きになれない言葉でした。それが、社会人となり、仕事の人間関係に苦労する中で、以下に解釈を変え、座右の銘としました。

「世界は、所詮、自分を中心に廻っている。従って、それぞれの人にも、それぞれの世界が存在する」

 余談ですが、ショウペン・ハウエル的思想も上記と同じで、TV版エバンゲリオンは、このテーマがアニメ化されたものと考えています。

 次に出会ったのが「一期一会」です。こちらは出会ったのは30歳と遅かったのですが、直ぐに座右の銘にしました。その後、長らく、唯我独尊より一期一会に重きを置いてきました。この言葉は、出典は曖昧ですが、茶道に属する言葉として登場します。但し、小生は、博多の古刹「聖福寺」仙厓和尚の言葉で理解をしています。

「人との出会いは、人生一度きり」

という極めて単純な意味です。この言葉と小生の関係は解釈が変わるというより、この言葉を考える時期を自問自答してきたことに尽きます。人に会う前なのか?人と会った後なのか?です。当初は、人に会う前の言葉として「男子、三日会わざれば、括目して待つべし」と同義で理解しておりましたが、その後、逢瀬の歌で、少し意味合いは異なりますが「会いみての、のちのこころにくらぶれば、昔はものを想わざりけり」の如く人に会った後の言葉として理解したほうがいいようにも思っておりました。しかし、いずれも、何かしっくりせず、ずっと、考えておりましたが、48歳で早期退職する際に、突然、ひらめきまして、この言葉は、自分の他人との接し方における覚悟の問題で、会う前後は関係なく「人との出会いは、人生一度きり」と、常に、心に留めておくべき言葉と理解しました。

 しかし、還暦を迎えた際に、「天上天下唯我独尊」の解釈が、また変わり、現在は、こちらに重きを置いています。「人は簡単に変われる。自分が変わろうと思えば、その瞬間から変わる。しかし、人を変えることは出来ない。人を好きになることも簡単に出来る。しかし、人に自分を好きにさせることは出来ない」ということを踏まえたもので、

「全ての事象は自分次第で、その結果も、又、自分の感想次第。他人は一切関係ない」

と愚考しております。今は、日々の行動と言動の中で、この言葉を噛み締めるようにしています。尚、行動規範としての座右(左?)の銘は、小生造語の「明朗活発」です。

以上

2019年5月5日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii