世界宗教 営業雑感No.40

 今回は、話題を変えて、中東情勢が険しくなってきていますので、世界宗教の話をします。但し、各宗教の善し悪しを論じるのではなく、宗教というものの本質をお話しするものです。信心深い方には誤解が生じるかもしれませんが、ご容赦下さい。

 先ず、宗教についての日本人の常識は、海外では極めて非常識であることを認識下さい。戦後の日本では、国家神道を否定したことと、教育においては宗教をタブーとしたことで無宗教と自覚している方も多いと思います。その表れとして、海外旅行の際、入管手続きの宗教欄に「non」と書く方が多いのですが、海外のどこの国でも無宗教=アナーキスト(日本語訳では無政府主義者)と見なされます。アナーキストの武力派がテロリストですから要注意人物とされますので決して書かないで下さい。海外旅行の際は、Buddhist(ブディスト 仏教徒)かShinto(神道)と記入することをお勧めします。以上のように世界は必ず有神が前提です。日本の場合、かつては神々が至るところにおられたのですが、現代人には見えなくなっただけでなく、儀式や催しとしてのお葬式、お墓参り、初詣、クリスマスにハロウィンまで、宗教もまちまちで、海外から見れば信心そのものを否定しているようにも見えて、極めて異端の状況です。因みに、日本ほど、様々な宗教が混在し得ている国も稀です。更に教育においては、世界史を学ぶ場合、宗教を避けて通ることは出来ないのですが、我が国では宗教に触れることなく教えますので、少し歪んだ世界史となっていますので、ご注意下さい。ローマの滅亡とキリスト教の関係や十字軍などはその典型です。少し、横道にそれますが、韓国は、歴史的には儒教国の筈ですが、Confucian(儒教徒)が残っているのかな?今の韓国は、李朝朝鮮の延長ですので、南宋の末裔で漢民族の流れが強く、儒教が残りました。この後の話にも少し関連しますが、古代、我が国と関係の深かった高句麗や新羅などの女真族系とは、人も文化も変わっていますので、我が国の国体が変わっていないので、朝鮮半島の国も同じと考えるのは、おかしいと思います。

 次に宗教の種別ですが、最初に多神教と一神教に分かれます。世界三大宗教では仏教だけが多神教で、キリスト教もイスラム教も一神教です。多神教と一神教の大きな違いは異教徒に対する姿勢です。

 多神教の場合は、もともと多くの神が存在していますので、余り大きな問題にはなりません。我が国での仏教伝来の歴史を見ても明らかなように、日本古来の神道と融和をしております。一度だけ、権力闘争に利用され物部氏(神道)と蘇我氏(仏教)の争いがあっただけです。余談ですが、この時、聖徳太子が蘇我氏に味方して初陣を飾っています。最も、この戦いは、蘇我氏や秦氏という渡来系の氏族が中国伝来の最新宗教である仏教を担ぎ、古来からの物部氏や大伴氏という氏族の信心していた神道と争いをしたとも言えます。加えて、当時の学問は、全て宗教に準じて行われていました。大学や講堂などの教育系の場所を示す単語は、殆どが仏教用語とご理解頂いてもいいくらいです。ですから、この戦いには、文化や技術、それに準ずる職人集団の争いにも関連していたことが、最近の研究で明らかになってきています。

 一方、ご存知のように一神教においては、異教徒は認められません。異教徒は「人」ではなく「人」は唯一神を信じるものだけですので、異教徒排斥において、殺人(信者にとっては殺人ではなく駆除)が平気で行われます。加えて、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の神は全て同じ神です。この神は、預言書や歴史をみる限り、一族皆殺しなど随分と残忍な性格を持った砂漠の神です。ノアの箱舟から始まり、預言者モーゼを通じて最初に契約したのがユダヤ教です。ところが、なかなか人が神のいうことを聞かないので、預言者では不充分と考えたのか神の子キリストを使わして第二の契約を行います。その後、キリスト教がローマを中心に西側に展開された為、砂漠に取り残された神は、第三の契約を、もう一度預言者ムハンマド(マホメッド)を使って行います。これがイスラム教です。経典もこの契約毎に進化し、キリスト教ではユダヤ教の経典である旧約聖書に加え新約聖書が作成されました。この約は、約束の約です。第三の契約がコーランですのでイスラム教では旧約聖書・新約聖書・コーランの三つが経典です。コーランに書かれてあることは「女は家庭にいて家を守れ」等、従来の聖書にも書かれていた生活信条を再度整理して箇条書きにしたようものです。同じ神を奉じていながら仲が悪いのは、下世話な言い方をすれば三角関係のようなものだと愚考しています。又、キリスト教においても聖書の解釈問題で惨い異端排斥が行われた歴史をみるように、唯一神であることが、余計に在世の人の争いの根を深くしているようにも思われます。完全に脱線しますが、スタートレックに代表される古代宇宙人説によると神は宇宙人であり、しかも牛系と龍系に分かれるとなっています。因みに、スタートレックの第一話は「創造主を探せ」でした。又、この説をとる人の中には、日本はムーの末裔で、この宇宙人に一番近いと地球人と考えている方もおられます。

 以上、脱線しすぎましたが、宗教を知る第一歩として、世界は有神が常識であることと一神教と多神教との違い、歴史や学問は宗教と深い係りがあることを理解するじことが大切と思います。小生は、どこの教団にも属していませんが、仏教(特に禅の思想)と神道を信心しています。

以上

2019年3月31日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii