今回は「やる気」(小生定義ではモチベーションと同義)についてお話しをします。赤ちょうちんサラリーマン酔談の定番である上司の悪口に代表されるように「やる気」を上司や職場環境などの外的要因が影響すると考えておられる方も多いと思います。しかし、本当に皆さんの「やる気」は外的要因で左右されているのでしょうか?少なくとも小生のやる気は、内的要因(自分の問題)が大きいようです。勿論、外的要因(特に上司の評価)に影響は受けますが、あくまでも補助的な要素でしかないと考えます。「目標達成の繰返し」と「テーマ発見」の二つが「やる気」を支えると愚考しています。
「目標達成の繰返し」について
この目標は、あくまでも自分で決める目標です。会社の目標とは似て非なるものです。勿論、会社の目標と一致している時が、サラリーマンにとって最もやり甲斐がある時間でしょう。自分で決める目標とは、業績目標とは直接の関係なくても交換した名刺数や資格取得など様々な目標があります。但し、自分で決める目標ですので、必ず達成できる数字を目指して下さい。目標達成こそが「やる気」の原動力というのが小生論のミソです。目標達成の繰返しとなる次の目標は、目前の目標を達成してから決める方法をとります。達成出来なかった場合は目標を再設定します。但し、同じ目標でハードルを下げる際は当初の50%以下にはしないで下さい。50%以下の再設定は手抜きを覚えて逆効果です。
又、目標設定には、1)必ず数字で顕すこと 2)期間を決めることの二点を遵守下さい。達成・未達を直ぐに判断出来ることが必須です。例えば、新規商談開拓をミッションとして与えられた場合、当初は訪問先の名刺交換の数を目標とし、まずは1日で何枚と目標設定します。毎日、目標の名刺交換ができるようになってから週間、月間と期間と数を増やしていきます。但し、ターゲット数には限りがありますので、一定数の訪問先が確保出来れば、キーマン・要件・予算などの把握数に目標を変えていきます。商談化数や受注予算などの業績目標の裏付けとなる個人目標を持ち、個人目標段階で「目標達成の繰返し」を行うことで「やる気」を醸成し、業績目標達成に向かうという構図です。
「テーマ発見」について
テーマとは、上記目標の背景となる長期的課題のことです。スポーツ選手が、子供の頃から「オリンピックに出たい」とか思っているような、漠然としたものでも構いません。「一流の営業になる」「手にした技術でお客様に感謝される人になる」等、自分がなりたい姿を明確に出来ればベストです。テーマとは人生ビジョンのようなもので、時とともに変わりますが、だんだんとひとつに絞られてきます。絞られて残ったものが自分の「生き様」を決めると愚考しています。小生のテーマは、「生涯営業」です。又、テーマは、業務時間外の読書や人との出会いで感銘したときに思いつく場合も多いと思います。OnOff関係なくいつも共にあるものとお考え下さい。
「業績目標との関係」について
業績目標とは、企業の経営目標に直結した部門目標や個人目標です。従って、ノルマと謂われるように上司から降ってくる場合も多いです。営業を例にしますと代表的な目標数字としては受注金額、売上金額、営業利益、経常利益などがあります。上記の二つとの関係としては「テーマ」・「業績目標」・「個人目標」というように、やる気目標が業績目標を挟む形になると考えます。又、企業は年度毎に決算を行いますので業績目標は、金額と時期が一体となっています。時期は経営キャッシュフロー(資金繰り)に影響をします。従って、業績目標どおりの金額で売上をしても目標時期に間に合わない場合は、目標達成としては不充分です。勿論、前倒しは歓迎される傾向にあります。目標達成へ向けた取組について営業組織に多くみられる個人別商談獲得目標を基礎とした業績目標(以下、予算)を例に解説します。予算達成へ向けた取り組みは、以下の二点だけです。
1)予算商談の早期受注に向けた追込み
2)手持商談開拓と受注に向けた追込み
商談には敗戦がつきものですから、予算達成のためには2項の手持商談開拓が必須となります。メドとしては、予算商談の倍は必要です。商談管理とは、受注に向けて商談情報を常に精査することです。商談情報とは、キーマン・顧客予算・業務要件の三点と考えます。組織としての予算達成に向けては構成員全員が予算達成をするわけではありませんので、予算作成時に構成員間での個人別目標との摺合せが必須です。その際、確度の高い手持商談を予算商談と同様に管理することが必要です。予算外の確度の高い商談を隠し玉と呼んだりします。隠し玉は、グループ責任者やベテラン営業が追いかけるのが一般的です。但し、本来は予算商談とすべき商談を隠し玉とする担当が出てくると組織全体での商談管理が曖昧になります。逆に、隠し玉を持たず全ての商談をオープンに組織員全体で管理するやり方では、営業には必須と考えます個人の力量が見えにくくなります。どちらの手法をとるかは管理者の好みと考えますが、予算達成へ向けては隠し玉含めた手持商談管理を各人が行うことを徹底することは必要と考えます。
以上のように営業職は、業績目標を意識しやすいのですが、営業以外の方は、業績目標を日常の業務活動の中で意識することは少ないという方が多いと思います。そこで、多くの企業で採用されているのがコスト削減目標の設定です。それ以外にも、ものづくり分野の職種の方はヒット商品開発、顧客サポートに方は顧客満足度、人事・総務関係の方は従業員満足度など業績とは目線の変わった業績目標も沢山あります。いずれにしても、業績目標とやる気目標を意識して仕事をする習慣付けが職業人の基本と思います。
以上