世論の動き 営業雑感NO.378

 ベネズエラ侵略以降のトランプの王様とも思える行動を、小生は非常に不可解な思いで見ています。何故なら米国が民主主義の象徴的な国であることを自他ともに認めていた国だったからです。

 民主主義の萌芽は欧州でした。その代表的な事件がフランス革命でした。フランスは革命直後の混乱から一時的にナポレオン帝政に移行しましたが、ロシアとの戦いに敗れたことから、議会が復活して共和国となりました。イギリス・ドイツ・ロシアなどの欧州諸国は、その後も王制が続きましたが、世界大戦を経て、順次、議会制民主主義に移行していきました。ところが、アメリカはイギリスから独立して以降、一度も王制を経験したことはなく、憲法制定から大統領選出や議会制度など、民主主義の鑑とも言える制度を整備した国体でした。その国で、何故、絶対君主のようなトランプ大統領が生まれたのか?です。関税政策については、憲法違反との判決が出るようですが、予算案承認で民主党の粘りが議会で発揮されたとはいえ、本来、議会承認が必須で有る筈の軍隊によるベネズエラ侵攻について、議論が表面化していない様子です。民主主義の象徴である議会が機能していないことが不思議でなりません。

 そこで、民主主義の底流に流れる筈の世論について考えてみます。米国では、「王がいらない」というデモや、ベネズエラ侵攻への抗議集会も行なわれているようですが、我が国のマスコミはあまり取り上げていません。米国世論では、ベネズエラ侵攻についての賛否は分かれているとのことですが、世の中の空気感はよくわかりません。そもそも世論はどのように形成されるのでしょうか?欧米の世論形成の背景には宗教の影響も大きいと思いますので、我が国とは大きく異なると愚考しています。小生は宗教の影響については体験していませんので、宗教抜きの世論形成について考えます。

 世論形成の根本は日常生活における満足度にあると考えています。その意味では、今は、世界的に満足度が大幅に低下しているのではないでしょうか?加えて、我が国では、貧富の差拡大といわれていますが、階級制が定着しつつあるように思います。昭和世代が希望に溢れていたのは、戦争によって明治以来の階級制が崩壊して、誰でも平等に努力すれば報われていたからだと思います。ところが、今は、冨の世襲が発生して階級制が定着しつつあり、誰でも平等に仕事で成果を出せして報酬を得ることが困難になっているのではないでしょうか?非正規雇用の拡大は、これに拍車をかけているように思います。世界的には、この階級制は我が国以上に進展していると考えています。そこで考えたことは、今は上流階級に属する方々が世論を操作しようとしているのではないでしょうか?意思決定の速さや自国主義を掲げて全体主義な主張を擁護する雰囲気があります。小生は世論の集約は民主主義でしか実現できないと考えていますが、支配層と民衆という区分けをして、民衆の声をよく聞く為政者が支配するほうがいいと考える方が、貧富の差の拡大によって生まれているように考えています。トランプを生んだアメリカ世論も、「政治と金」が曖昧なままで次の議論をしている我が国世論も、マスコミに操作され易い雰囲気が醸成されていると考えています。

以上

2026年1月11日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii