新秩序 営業雑感NO.370

 インターネットが社会インフラとして定着しつつあります。IOT(Internet of Things もの の インターネット)が叫ばれた頃からコンピュータが主役で情報処理を競っていたIT(Information Technology)が大きく変容したと考えています。つまり「あらゆるものがインターネットに繋がり、インターネットに繋がらないものはITではない」というのがIOTの本質であり、ITが衣食住に密接に関わる上下水道、エネルギー、交通網などの社会インフラとして「情報」を格上げしたと愚考しております。情報が、人・物・金に続く第四の経営資源と言われた時代もありましたが、経営を超えて社会インフラとなりつつあります。流行のDX(Digital Transformation デジタルトランスフォーメーション)についても、小生は情報処理とコミュニケーションの融合と考えておりましたが、働き方改革ともいわれているように、社会インフラとして整備されたデジタル化情報に対応する仕組みを目指すもので、仕事を根本的に変えるものと思い至りました。

 一方、新しい社会インフラには、これまでの歴史にはない特色を持っています。それは、前回お話ししましたように「at your own risk」が前提で成り立っているということです。つまり、個人責任が前提となっている社会秩序は、これまでにはありません。SNSによる炎上やフェイクニュース、闇バイトなどは、水は低きに流れるという真理のままに、個人の感情が人の習性として安易に流れた結果と捉えています。

 これからの社会は、個人尊重ともいえる社会インフラを持つことで、政治・経済から企業の形までが、これまでに無い新しい形になると思います。企業活動においては、すでに、インフルエンサーや、3Dプリンタを活用した一人工場など、新しい形態の企業が台頭しています。特に、エンタメ業界でもこれまでの業界構造である興行主・プロモータを通さないインフルエンサーが推しの数を背景に世に出ています。先日、マスコミで取り上げられていましたが、ペンまわし(Pen Spinning)という競技があり、世界的に流行しているとのことです。我が国には世界チャンピオンがおり、彼が協会を設立して、技の認定制度もSNSを活用して定着しているようです。このようなことは、10年前には考えられないことでした。障害となっていたのは、マスコミという業界や教室や講師陣を抱えた各種検定を取り仕切る組織です。しかしながら、世界規模での流行と多数の推しを有するインフルエンサーとして、ネット社会での協会設立や検定制度の確立を行なうことで、様々な障壁を気にすることなく後追いの形で現実社会に繋げたと推察しています。経済活動とそれに伴う組織活動については、ネット社会を中心とした新しい動きが次々に生まれると確信しています。

 予測のつかないことは、立法・司法・行政の国家秩序の基礎がどう変わるか?です。今はSNSを活用した選挙活動や行政DXと前向きですが、個人優先と気付いた時に、どう動くか?は判りません、セキュリティなどを逆手にとって規制を強化することも考えられます。社会インフラとして完全に定着するためには、新しい秩序をネットの中で個々人の努力で確立するしかないように考えております。

以上