意思疎通の革命 営業雑感NO.292

 なりすまし、フェイクニュース、詐欺メールなど、様々なネット社会での問題が連日、報道されておりますが、そもそも、インターネットの登場で、これでの意思疎通の手段が根本的に変わっていることに起因していると感じています。

 いうまでもなく、人類4000年の歴史の中で、言語の発生、文字の誕生から文書による意思疎通は紀元前から確立されており、以来、その手法や美しさについても洗練されてきました。文学はいうに及ばず、精神世界を考える哲学も文字なくしては成立していません。言葉で成立する会話を補完するマナーも意思疎通を支える重要な要素になっていました。そこに登場したのがSNS(ソーシャル ネットワーク システム)です。SNSを使った意思疎通は、これまでの意思疎通とは根本的に異なる点がいくつかあります。

 一番の特長は、会話と同様に双方向での意思疎通が基本となっていることです。これまでの文書による意思疎通では、手紙に代表されるように発信者と受信者が明確に別れた一方通行でした。電子メールの出現で返信機能を使うことにより相互の意思疎通が手軽に行えるようにはなりましたが、SNSの持つリアルタイム双方向通信にはかないません。加えて、 リアルタイム性を保証した上で、繋がる時間を、利用者が自由に選べることが画期的だと思います。つまり、利用者が意思疎通を行いたい時につながれることができ、相手次第では、リアルタイムに繋がることも保証されています。

 次に意思疎通を行いたい相手の数に制限がないことです。これまでの意思疎通のしくみでは、多数を相手にする場合は、マスコミに代表されるように不特定多数を相手にするものや講義のように限定された多数の相手を相手にするものの二つのしくみしかありませんでした。電子メールのグループ機能を使用することで、多数との意思疎通に新しい形が出現しました。ところが、SNSでは一人を相手にする場合も多数を相手にするものも同じしくみでつながれるところも画期的です。

 最後の特長が、表現方法が、文書、音声、画像と自由に選べることだと思います。最近では絵文字に代表されるようなシンボルによる意思疎通も登場しています。

 このように、時間と相手と表現方法を自由に選べる全く新しい意思疎通のしくみがSNSだと考えています。更には、それが手元で使えるスマートデバイスで行えることにより、日常的に使えることになります。小生は、SNSを意思疎通の基本とする社会が、これから出現すると考えております。今は、ネット通販やオークションサイトなど販売系のしくみが優先されておりますが、教育、医療、更には、政治、行政にいたるまで、社会構造の全てに影響がでてくるものと考えています。

 但し、注意をしなければいけないことは、SNSを運営しているのが営利企業であるということです。且つ、中国のみが、独自のしくみを持っていますが、今のところは、米国企業の独壇です。確かに、これまでも、電話はNTTですし、郵便も民営化されましたので、企業に任せることにも違和感はないのかもしれませんが、一国の営利企業に偏ることへの不安が顕在化するかもしれません。

以上