社会インフラ 営業雑感NO.288

 都市への人口集中について考える上で、一番の課題は、社会インフラの整備だと思っています。鉄道・道路などの交通インフラから、電気・ガスなどのエネルギーインフラ、上下水道・ゴミ収集などの資源インフラまで、快適な生活をおくる為に必要な様々なインフラが、提供されています。これまでは、生活水準の地域格差縮小・地域活性化を掛け声として拡張一方でした。その傾向は、今でも続いています。ところが、この拡張してきたインフラを維持するためのコストが問題となっております。これまでは公共インフラについては、自治体が税金で負担していた維持費用を民間に委託するなどの方策が議論されています。

 維持コストが問題となって縮小されているのが交通インフラです。この傾向は、平成時代から続いています。このところの自然災害においては、その動きに拍車がかかっていると思います。これは、交通インフラは民間企業が担ってており、経営判断とされているからです。その意味では、エネルギーインフラについても、経営判断による縮小化に動きが出てくると考えています。

 インフラ整備については、構築、維持の両面で集中した方が効率的です。従って、インフラ整備を前提として考えると人口集中が肯定されていきます。実際に、坂の多い長崎市では、高齢者が、坂の上にある住宅から町中のマンションへの移動が一般化しています。又、全国各地で離島や山間部の集落ではインフラ老朽化による全住民移動など、過疎を加速させる動きも出現しています。但し、過度の人口集中に対応するには、インフラの性能向上が課題となりますし、二重化による継続性の確保も表面化すると思われます。

 一方で、自然エネルギー活用による電力の地産地消化や、AIを活用した海水淡水化や雨水の飲料水化など過疎地域へのインフラ供給にも新しい方法が出現しつつあります。過疎化を防ぐインフラ整備も可能となりました。

 封建時代のように、領主が領民を支配するわけではありませんので、人の移動や居住については、個人の判断に任されています。しかしながらインフラ整備については、政治の判断が必要と考えます。人口集中を前提としたインフラ整備を考えるのか?それとも地域中心のインフラ整備を考えるのか?はたまた、その両面を考えるのか?インターネット社会の到来により、土地に関する価値観は間違いなく変わっていくと思います。その中で、インフラをどのように整備するか?これからの大きな政治課題と考えています。

以上

2024年3月24日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii