今回は、GDPが4位に下落したにもかかわらず、東証では過去最高額を記録した日本経済について持論を再整理します。
最初に株価についてですが、こちらは、中国経済低迷と日本政府の円安誘導による海外投資マネーの流入によるもので、日本経済の指標としての企業業績評価の結果ではないと考えています。半導体関連企業への期待などとマスコミで取り上げられていますが、国際情勢次第で、直ぐに下落するものだと考えています。従って、株価の高低のみに関心を持つ投資家が大多数を占める相場型に陥っていると愚考しています。大幅下落の可能性も秘めておりますので、企業応援や貯蓄型を望む素人が参加すべき株式市場ではありません。政府は、投資誘導を図っておりますが。誰の為の政策なのか?よくわかりません。資本主義経済の核となる株式市場ですので、自由競争が大前提です。投資利益に対する課税を検討することは理解出来ますが、減税措置をしてまで貯蓄から投資へ誘導する意味がわかりません。小生の考えでは、投資損益への税金の優遇措置を撤廃して、一般所得と同様の課税をすべきと考えます。
今回テーマの本題はGDP下落にあると考えています。GDP下落に最も大きく関与しているのは、高齢化と少子化による歪な人口構成でしょう。生産の基礎となる壮年人口が減っているのですから当然のことと考えています。ここに至っても、少子化対策、高齢者雇用、移民政策など、人口に関する政策を立案できない行政府と立法府を選んだ国民に由来します。壮年層にまで拡がった非正規雇用者に起因する問題が顕在化するのも時間の問題でしょう。
小生は、日本経済の根底には、社会主義国のような市場統制が働いていると考えています。国民も「お上」として「大きな政府」をあがめる風潮がありますし、経営者も補助金を当てにしている傾向が強いと思います。大企業においても補助金が前提になっている節があり、これが政治献金につがっています。ところが、失われた20年といわれますが、この間の産業政策を振り返りますと、特定産業を育成するようなものはなく、金融緩和、規制撤廃、郵政民営化など、株式市場の活性化に繋がるものが中心であった上に、インバウンド増加など、目先の利益に繋がることが多かったとみています。本来であれば、農業・漁業の協同組合依存構造から株式会社による産業化転換や、IT先端産業育成、ゲノム関連産業育成など、様々なテーマはあった筈です。その意味で、補助金頼りの産業と将来を見誤った政府という図式になって日本経済は低迷化したと考えます。小泉政権以来、小さな政府とアメリカ型自由競争社会を目指していたこともあり、国家規模での産業育成という視点を敢えて黙殺していたのかもしれません。
上記のように日本経済の停滞を招いた元凶は、バブルを経験し、仕事・仕事に明け暮れた我々、昭和世代にあると思います。更に、輪をかけたのが、政治の老齢化を許したことでしょう。小選挙区制採用にまつわる政変劇と政権をとった野党の不甲斐なさに失望したことで、昭和世代が政治に無関心になったことに起因しているのかもしれません。その後、昭和世代が様々な組織のTOPに君臨し続けたことで、国力低下を理解していることを実感として捉えることが出来ない方に経営が委ねられていることも問題だったと思います。今の政府与党は、多数を占める昭和世代によって支えられているといっても過言ではありません。現在、産業を支えている平成世代に、様々な判断を委ねることが、日本経済再生を早めることになるように思います。その意味では、議員定年制の採用が、最も急がれるのかもしれません。
以上