企業IT担当 営業雑感NO.283

 前回、花形職種の一つであったSEが消滅するというお話をしました。振り返りますとSEより前に消滅に向かった職種があります。それは、CE(カストマーエンジニア)です。こちらは、主にハードウェアの修理を行う職種です。汎用機時代には、メモリやディスクの障害でシステムを止めない為に、訪問30分以内での修理対応や予防保守をうたってメーカが提示する保守契約を締結することが当たり前でした。パソコンが主役になってからは、家電と同様の保証期間5年の持ち込み修理に変わり、汎用機時代のような訪問型保守契約はサーバに限定されました。その結果、汎用機メーカに多数いたCEは、POSやATMなどの専用端末や、産業機器の保守へと対応機種を変えると共に、、営業やSEなどの他職種に転換を行いました。その後、多くのIT企業では、SE組織とCE組織が合体し、システムインフラやIPネットワーク、セキュリティなどのエンジニア部門へ再編制されています。

 実は、企業のIT担当にも少なからずSEとCEの知識が基本素養として要求される時代が長く続いていました。その為、メーカのスキル研修や基本情報講座など受講しておりましたし、メーカ認定資格や国家資格になっているものもあり、講座受講後に試験を受けて資格を取得していました。SEとCEの消滅は、SEとCEのスキルを基盤としている企業IT担当者の消滅も意味します。資格取得については、現在でも続いていますが、残念なことに、マイクロソフトやオラクルのように受講とセットになったベンダー認定資格の方が、公的資格より優先されています。ところが、現場のIT担当はこの資格取得への変化に気付いておりますが、経営層の方がご存じないことが多く、取得した資格が個人資格となることと相まって企業IT担当が取得すべき資格が曖昧になってしまいました。

 前置きが長くなりましたが、企業にとってのIT担当設置は、難しい時代を迎えています。今、一番必要なIT担当とは、経営層の情報担当者です。以前からCIOといわれておりましたが、実際にCIOを設置している企業は稀でした。加えて、情報システム部門を設置している企業は、どんどん減っていますし、情報システム部門出身の経営者がおられる企業は、IT業界以外では殆ど無かったと思います。ところが、セキュリティが重視されるようになり、企業のセキュリティ責任は経営層が持つことが義務付けられました。セキュリティを担保するには情報システムとネットワークの全容を管理する事が必須となります。以前は、情報システム部門がこれを管理していましたが、情報システム部門は縮小化されていますし、スマートデバイスまで含めて管理するとなるとこれまでの管理手法だけでは管理出来ません。

 小生は、企業IT担当としては、IT担当役員を任命することが第一で、、その後、既に情報システム担当部署が明確になっているのであれば、現状を整理することから始めることから始め、新しいルールを決める必要があると考えています。ルール作成にあたっては、以前、これからの情報システム部門に必要な機能について本雑感で数回掲載しましたので、参考にしていただければと思います。その際、システム運用については、導入システムに限定されたベンダーによるサポートが実施されていると思いますので、それらのサポートを纏めて一元化することを考慮するべきと考えます。運用に特化していたベンダーや、運用サービスを始めているベンダーもおられますので、既存のサポートベンダー含めて考慮すべき課題と思います。又、資格所得についても、一般的な情報技術だけではなく、現在使用しているソフトに付随する資格も取得することが必要になると考えています。

 企業情報システムは、ほぼ全ての企業で稼働していると思いますが、運用体制は様々だと思います。責任者を中心に、それぞれの企業にあった新しい運用体制を確立することが急がれると考えています。

以上