今回は、昨年からの動きで明確になりつつあるWINDOWS関連ミドルウェアの値上げについて私見を纏めます。
先ず、ご承知いただきたいのは、アメリカ型資本主義で常用されているマーケティング戦術です。それは、TOPシェアを獲るまでは格安戦略をとり、競合を無くしてから一気に値上げをして、利益を確保するというものです。この戦術は、最初に航空機路線で実施されました。結果として、米国では、格安航空機会社が林立して、それまで業界の巨人であったパンナム(パンアメリカン航空)が倒産しました。この手法は、IT業界でも多用されており、この戦術を応用して、以前、お話をしましたように無償化により市場を消滅させています。
無償化を有効に活用したのは、マイクロソフト社で、インターネットブラウザをOS添付の無償化したことに始まり、OFICEも当初は添付でした。その後は格安路線に切り替えてワープロ、表計算、プレゼンツール、簡易言語をセット商品とすることで、専門分野的な市場も席巻しました。今や、この市場では、フリーソフトが対抗しているのみです。現在はOFFICE365としてクラウドサービスに切り替えております。
ここで、新たに取り始めた戦術がOFFICE商品の値上げと年間サポート料の導入です。表面的な狙いとしては、OFFICE365への切り替え促進です。もう一つの狙いは、ユーザだけなく、様々な分野で、帳票出力にEXCELが使われています。ここに目を付けていると見ています。これまでは、ソフト開発ベンダーは、フリーソフト同様に使い放題でしたが、仕様公開をやめて有償化するだけで、OFFICEの売上は莫大なものになります。ベンダーは、フリーソフトへの切り替えを検討するでしょうが、開発費用も必要となりますので、当面は、マイクロソフトの言いなりになるしかありません。マイクロソフトの狙いは、ここにあるとみています。
加えて、OFFICE同様にベンダーを狙った値上げ戦術をとると思われるのが、データベースです。ご存じのようにマイクロソフトの開発しているデータベースはSQLサーバーです。こちらも、当初はOS無償添付でした。明確にオラクル対抗です。しかしながら、それまでの実績もあり、データベースでのオラクルの実績は揺らぎませんでした。ところが、オラクルもTOPシェアを確保したことで、サポート料を大幅に値上げしたことで、多くののソフト開発ベンダーがオラクルから離れました。ここで、開発体制に余裕のあったベンダーは、フリーのデータベースに切り替えましたが、多くがSQLサーバーに移行しています。この層が狙われています。既に、サポート費用の値上げと一年ごとの更新契約が義務付けられました。伏線としては、ソフト開発ベンダーがクラウドサービスに事業転換をはかる際にマイクロソフト推奨のAzure(アジュール)の採用を狙ったものだと思われます。
ここで、注意しないといけないことは、OFFICEとSQLサーバーの値上げが、ユーザにも深く関係すると思われます。今やパソコンは、企業活動には欠かせないものとなっていますが、セキュリティソフトのように、毎年、更新料が必要ということになれば、かなりの費用負担になります。普通は、更新時期までは手を付けないとおもわれますが、現状のIT資産の洗い出しとベンダーへの確認をしておくことをお薦めします。
以上