政策転換 営業雑感NO.227

 今回は、マスコミなどで議論されております政策論議について、私見を纏めます。結論を先に申しますが、現在のマスコミの論調は、一つの政策についての議論となり、「木を見て森を見ず」のような局所的なものになっていると感じています。本来は、どのような国家にするのか?を最初に明確にすべきだと考えています。現在の自民党の掲げる国家ビジョンは、表面には全く出てきませんが「米国型社会を目指す」で顕かだと思っています。つまり、強い軍隊を持ち、投資家優先の貨幣価値で全てを換算できる自由競争経済社会を構築する。勿論、政治機構は二大政党制を採用し、総理大臣には、大統領のような強力なリーダシップ権限を持たせる。

 そう考えると全ての政策に矛盾はありません。これまでの政策をざっくり振り返ってみます。小泉政権で、会社法を改正し、株主権限を強めました。その後、官邸機能を強化し、官邸と一体となった総務省の設立で、官僚組織にくさびを打ち込みました。日銀による経済政策で株式市場に介入し投資家を守りました。そして、仕上げが、今回の閣議決定で実施した防衛大綱の見直しです。野党も含めて、個別の政策についての議論をしている間に、政府与党が大きく様変わりしたように感じるの小生だけでしょうか?

 防衛、少子化、経済復興と課題は山積みで、個々の政策についての議論がなされておりますが、上記を踏まえて議論をすすめるとしたら、行政独裁を糺すことが先決のように感じます。国会で議論もせずに閣議決定で国家政策を首相権限で決定できるしくみが、もっとも危ういと考えています。決定された政策よりも、閣議決定で国家政策を決めれることを取り上げて貰いたいのですが・・・

 次に議論すべきは、株主優先の商法の改正だと思います。我が国と米国の一番大きな違いは、大企業優先だと愚考しています。米国も同様と考えがちですが、米国は投資家優先であり、大企業ではなく大規模投資家優先です。自動車産業で考えていただきたいのですが、我が国ではトヨタ・日産・マツダなど大企業の順位入れ替わりはあっても新規企業が参入することは殆どありません。米国は、かつてのフォードやGMではなく、今はテスラです。そうなる背景としては、株価の高い企業に資金が集まるという構造があります。起業家として成功して大規模投資家となることが米国型と考えています。IT業界で世界を席捲してるGAFAも全てベンチャーから台頭した新興企業です。100年前のTOP100の企業が、現在のTOP100に残っている率は米国より日本が圧倒的に高いです。企業存続の考え方が米国と我が国では、大きく異なっています。創業者利益を得た大規模投資家が経営者として活動している間は、その企業も強力ですが、創業者が経営者であることをやめれば企業も、株式市場で商品として扱われますので、企業存続は優先されません。

 我が国では、本来、規制などにより大企業優先であった政策を見直すべきだった筈なのですが、株主優先にすり替えた観があります。これに伴う非正規雇用の拡大や、労働流動性などの議論も大企業頼りになったままです。このままでは、企業間格差も拡大していき、給与の差による国民の貧富の格差も拡大していくように思われます。大企業優先を見直すことが必須と考えます。少子化も国防も、税収次第ですので、今の経済政策を見直すことを優先すべきではないでしょうか?非正規雇用者が,労働者の30%を越える社会では少子化もやむなしと考えます。

 最後に見直すべき課題は、議員と公務員の削減ではないでしょうか?国の借金問題についても、固定費であるここから手をつけるのが筋の筈です。過疎化の進む地方では、地方議会の成立も困難になりつつあるとお聞きしています。議員の経費問題・選挙の在り方・人口に見合う公務員数などを見直すべきで、その一環として行政DXは推進されるべきと考えます。

以上

2023年1月8日 | カテゴリー : 閑話休題 | 投稿者 : csf-ishii