SNS 営業雑感NO.162

 今回は、手紙・電話・メールに加えて一般的なコミュニケーションツールとして認知された感のあるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス Social Networking Service)について考えてみました。

 悪意のある投稿やフォロワー数を増やしたいが為の迷惑行為など、負の事柄について法規制が取り沙汰されておりますが、そもそもSNSは、その名のとおりサービスであり、サービスを提供しているのは民間の営利企業です。更に、その多くは会員制を採用しており、、会員間でのコミュニケーションツールとして提供されております。従って、特定企業の会員である投稿者を罰することはそのサービスを提供している企業の協力なくしては不可能です。そのあたりの議論が曖昧なままに投稿者を罰する事を論じても難しいと愚考しております。投稿者を罰するという考え方には、民営化されたとはいえ、長らく官営であった郵便事業や通信事業など国内単一のコミュニケーションツールを活用してきたことが、その背景にあると考えております。携帯電話では各社が競う図式が出来つつありますが、そもそも郵便事業や通信事業は、我が国では認可制ですので、民間企業における自由競争とは異なります。我が国のルールに則ればSNSも認可制とすべき事業だと考えます。ところが、海外の自由競争社会で生き残ってきたSNSが一気に拡がりました。SNSを始めとしてデジタル化に関連する法整備は完全に後手を引いていると考えます。機能しているのは個人情報保護法くらいで、著作権法や公文書法などはこれからでしょう。最近になってセキュリティに関する議論が活発になっておりますが、こちらもセキュリティ攻撃に対する議論が優先されており、使用者に共通ルールとしての法整備が遅れているように感じています。インターネットを使用するということは、以前からお話しておりますように「at your own risk」ですので、これに関する法律や啓蒙が必要と考えます。

 SNSは、これからも新しい形態のサービスがどんどん生まれてきます。今は汎用化している感のあるFacebookやInstagramも近い将来、新しいサービスにとって変わられるかもしれません。SNSも利用者獲得の企業競争を全世界でおこなっています。ところが、法律は各国でバラバラですので、これらのインターネットでのサービス提供企業を規制する動きが出てきています。

 以上を踏まえて、小生の思うことは、規制や犯罪取締も重要ですが、デジタル庁など目先のことをその場限りで論ずるのではなく、デジタル化された社会というものを具体的にイメージして社会全体で考える風潮が生まれることを期待しています。基本となるのは個人の考え方です。これまで、実社会では、学校、会社、近所付き合いなど、様々な不文律がありました。ところが、ネット社会では、その考え方が通用しなくなっています。匿名の問題も議論されていますが、上記のように、特定企業への会員登録が基本ですので、一筋縄ではいきません。先ずは、学校教育含め、利用者への啓蒙活動を地道に増やしていくしかないように感じています。更には、同一のSNS利用者間での自浄に期待しています。但し、SNSは世界共通ですので、文化や宗教の違いがあり容易ではありません。ここに国家権力が介入するとすると中国のように国営もしくは特定のSNS以外は排除する国が増えるかもしれません。

 インターネットによるデジタル化は国境を越えたつながりを提供していますが、人類が使いこなすには、まだ遠いように感じる今日この頃です。

以上