今回は、話題になっている70歳定年制につき感じることを纏めました。最初に、私が感じる違和感をお話しします。皆さんは、今の中央集中社会をどうお考えでしょうか?私は異常だと感じています。地方には老人しか居なくなり、過疎地域が広がっている。先人が、大変な苦労して切り開いた段々畑のような耕作場も荒れ果てている。本当に、これでいいのでしょうか?江戸時代に、似たようなことがあり、幕府は帰農令を発布して江戸への地方からの人の流入を防ごうとしました。この時も、今と同じく地方で食えなくなった農家の次男坊や小作人が江戸に来ていました。余談ですが、これが渡世人の始まりです。今も地方で働き場のない若者がどんどん都会に集まっています。その意味でも、70歳定年云々の話の前に、地方に若者が増える社会環境をつくるべきだと考えます。今の70歳定年制議論は、東京集中、都会集中の産物であり、マスコミの評論も東京国理論に満ちていると思っています。
加えて、非正規雇用がセットで議論されていることにも疑問を感じています。そもそも非正規雇用の前提となった労働流動性は、クラス(階級)の存在によるものです。以前からお話しをしていますように、新人採用された社員が社長になれる仕組みを持っているのは、先進国では日本だけです。ヨーロッパには、貴族が厳然と存在しており貴族は平社員には決してなりません。血縁含め階級別で組織を移動するため転社が頻繁に起こっているだけです。米国には貴族は居ませんが、これに変わる学閥があり有名大学を出た新人は役員見習いから社会人のスタートをきります。従って、役員経験と実績で役員として会社を変わっていきます。学卒ではない労働者は、永年勤務する方も多いものです。労働の流動性や働き方改革などは、地方の疲弊に拍車をかけることになると考えます。東京に集まっている地方出身の非正規雇用者を地方に返し永年勤続させることの方が重要ではないでしょうか?
そこで、以前、プロとレイバーの関係でも少しふれましたが、地方の会社を活性化し、地方の分散社会を再生する労働方式について考えてみました。
1)永年勤続制の採用
地方に若者を繋ぎ止める為には、働く場所が必要です。地方には、労働の流動性を保証できる会社環境はありません。企業と社会と個人の運命共同体的な環境つくりも必要だと考えます。
2)新しい成果主義の採用
大企業においては、組織の入替も日常茶飯事ですから目標管理を前提とした成果主義も成立する余地があります。ところが、地方においては、全社員の顔と名前が一致することが当たり前ですので、目標との解離で評価するのではなく、仕事の成果を評価するしくみが必要と考えます。
3)マトリックス組織の採用
大企業のように専門家集団を育てるのではなく、営業、経理、製造など多能工のように様々な職種をこなせる人材が必要と考えます。その為には、ピラミッド型の縦組織ではなく、マトリックス型の横組織のほうが機能すると考えます。
4)マネージャ交代制の採用
マトリックス型組織のリーダは、環境変化に応じて様々なスキルを要求される為、部長・課長のように縦型マネージャではなく、その時、その時の状況で適材・適所且つ短期で交代し、マネージャ期間だけのマネージャ報酬を設けることを考えています。但し、地方社会においては、部長・課長などの肩書も必要ですから、肩書はそれこそ年功序列式に与えてもいいと考えます。但し、役職報酬は無くします。又、マトリックス型組織を採用することにより、部長・課長など組織が大きくならない為に、上が詰っているという現状を打破し中堅社員の退職を防ぐことにも繋がると考えます。
5)縁故採用を採用
積極的な縁故採用をおこない、親子三代、同じ会社に勤務などが地方社会の雇用を支えることになると考えます。70歳定年制についても、親子での世代交代を社内でも実施することも考えてもいいと愚考しております。役職の世襲をやめられれば理想ですが、社長が世襲の場合も多いので、ある程度は仕方無いと思います。能力主義を担保すのがマトリックス組織と考えています。
会社の成長については、マーケティングに従いますが、組織としては以上の考え方を使用してもいいのではと愚考致しました。
以上