IT産業の今後(8)今後のIT職 営業雑感NO.327

 大変革が進行中のIT産業についてのお話は、今回が最終回となります。前回、これまで花形だったSE職がなくなるとお話ししましたが、テーマは職種の変化について考えてみます。ズバリ、今後の主役はPG(プログラマ)職です。

 今後のビジネスの主役となるクラウドサービスを提供する為には、新しい業務アプリケーションを開発するPGが必要となります。更には、クラウドセンターを提供するベンダーにおいても、センター監視や利用者向け設定機能などを開発することが必要です。AIエンジンやセキュリティなどのミドルウエア開発もPGによって開発されます。勿論、ランサムウェアなどの犯罪ソフトも同様です。

 又、現在は商品販売や銀行が提供しているスマホで動作する各種アプリですが、これからは、殆どの企業が自社アプリを提供すると思っています。ホームページと合わせて、これらアプリを開発するのもPGです。

 一方、ハード製造部門は従来とおりですが、前回お話をしましたように、IT製品とはパソコンやスマホなどだけではありません。機械と呼ばれるものには必ず制御装置が実装されることになり、制御装置用のソフト開発が大幅に強化されます。これまでにも、組み込みソフトと呼ばれておりましたが、インターネットの普及により殆どに製品においてソフト化が進んでいます。日産とホンダの統合が話題になっておりますが、ある意味ではソフト開発者の統合に最も意味があると愚考しています。これまでのエンジン制御や窓制御だけでなく、自動運転・新エネルギー動力などではソフトが主体であり、なお且つ、制御ソフトではAI活用は必須となると考えています。従って、ソフト開発の標準化と部品化を推進するために、両社のソフト開発者を統合することに意味があるからです。しかしながら、ハード設計に合わせてソフト設計が行われる・設計部長はハード設計者から選任されるなど、ハード設計が優先されていました。ソフト化先進製品である自動車や家電においても同様でした。いよいよ逆転するかもしれません。このソフト開発者もPGです。

 上記のように様々な分野での活躍が予想されるPGですが、実は、PGのスキルの基礎知識は、あらゆる分野で共通です。従って、様々な分野のソフト開発を行うPG集団が新しい企業形態として登場すると考えています。

 次に出てくる職種が運用職です。今でも運用要員はおられますが、システムを安定稼働させるだけではなく、セキュリティ管理からネットワーク管理、各種サービスを利用するための設定情報管理、BCP対応までITシステムを使用するために必要な仕事を一元化して行う職種に進化すると考えております。言い換えるとITシステムを活用する上での「at your own risk」事項を全て管理する職種となります。勿論、情報システム部のようにユーザ側に組織化することも必要ですが、ユーザ側の運用業務を請け負う企業も登場すると考えています。

 そして最後に必要となる職種がSI(システムインテグレーション)職です。生産管理や販売管理などの基幹業務、電子カルテや自治体システムなどの専用システムも全てクラウドサービスに集約されると考えております。従って、今後はお客様は独自でシステム開発をすることは減り、様々なクラウドサービスを組み合わせて活用するようになると思われます。従って、これらのサービスの組み合わせについて、その可否と効果的に活用するための運用条件を検討する職種が必要となります。小生は、それぞれの商品を販売するのはネットなどで無人化していき、このSIを請け負うのがIT営業の進化系と捉えています。

 上記のように、これからは、PG職、運用職、SI職に分化していくと考えています。

以上

2024年12月22日 | カテゴリー : ICT | 投稿者 : csf-ishii