平成に入り、パソコンが普及しシステム形態がコンピュータからクライアントサーバ方式(クラサバ)に移行していく中で「情報システム部」は衰退の道を辿り始めます。その背景としては、企業会計や販売管理、生産管理などの期間業務をサポートする汎用パッケージが普及しホストコンピュータでのシステム開発業務が激減したことと、手軽に誰でもパソコンを使えるようになりEXCELなどの表計算ソフトやACCESSなどの簡易言語でソフト開発が行えるようになったことからエンドユーザコンピューティングという発想から現場の業務担当者で現場毎のきめ細かいシステム開発を行うようになり、情報システム部は、旧来のコンピュータのお守りだけを行うようになっていきました。汎用機でのスキルが一気に陳腐化したことも従来型システム要員にダメージを与えました。一方で、第四の経営資源として企業の扱う情報を一元管理する必要性からCIO(chief information officer 最高情報責任者)の設置を求められるようになりました。
平成10年以降はインターネットの普及によりITの技術動向が大きく変化します。それまで全盛だったクラサバシステムをまだ使っているユーザの多いと思いますが、クラサバ構築技術は既に陳腐化しています。ITは、汎用コンピュータ、クラサバ、インターネットとわずか数十年の間に三段階の変化を遂げました。しかも、それぞれ全く別の技術基盤から生まれていますので、スキル継承が出来ない仕組みになっています。クラウドコンピューティングやビッグデータ、AI活用などインターネットを中心としたIOT(Internet of Things インターネットに繋がることであらゆる機器が情報機器に変容する)時代の到来です。これからの情報システム担当の役割の中心は、業務変革にあると考えています。IOTを活用することで「窓口レス」のように、これまでの業務の流れ、形態を変容させることが可能になります。その為には、現状業務を客観的に見直すことが必要です。この役割を担うことになると思います。もう一つの重要な役割が情報セキュリティ管理です。社員への啓蒙活動、システム及びネットワークの監視、資源管理など広汎な作業が控えています。加えて、これらの業務は企業として一元管理することが必須です。この実現の為には、企業全体を情報セキュリティと業務変革で俯瞰することの出来る仕組みが必要です。小生としては、かつてのCIOのような全社責任者の下に、現場リーダが参集するマトリックス型組織になると愚考しております。